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カラダと施術の話(姿勢)
姿勢が悪くなるのはなぜ?

姿勢の悪い人、何かに似ていませんか? 学校で習った進化途中の人類の姿勢にそっくりではありませんか。膝が曲がり、背中が丸くなり顎が前に突き出している。なぜこんな姿勢になるのでしょうか。

正しい姿勢とは
横から見た時、耳の穴と肩・大腿骨の付け根・膝・踝(くるぶし)が一直線上にある状態です。

姿勢は地球の重力に抵抗する筋肉、抗重力筋の働きにより成立しています。抗重力筋とは背中の脊柱起立筋、菱形筋、殿筋、太ももの大腿四頭筋などを言いますが、これらは伸筋と呼ばれ、地球の重力に逆らって身体を伸ばす筋肉です。

姿勢が悪いのは背中の伸筋が弱くなった結果?いいえ実は違います。
伸筋と拮抗した働きをする屈筋(大胸筋、腹直筋、太ももの裏側のハムストリング筋群、ふくらはぎの腓腹筋・ひらめ筋)は脳からの抑制を受けて強く収縮し過ぎない様にプログラムされています。何らかの原因で脳からの抑制が低下すると、屈筋の収縮が強くなり
その結果、伸筋が負けてしまい膝が曲がり背中が丸くなり前傾になり姿勢が悪くなります。
姿勢と神経
姿勢は脳の機能と密接な関係にあります。
人類は言葉を獲得してから急速に大脳が発達しました。大脳の発達と共に前傾姿勢から直立姿勢へと進化しました。進化途中の人類は大脳が未発達な為、屈筋への抑制機構が未熟な為に前傾姿勢になります。

姿勢の悪い人が良い姿勢をとろうとして、胸を張っても長くは維持できません。それは屈筋が抑制されず、背中の伸筋よりも胸やお腹の屈筋が強い為です。これは何らかの理由で大脳の機能が低下を起こしているからです。
年を取ると姿勢が悪くなるのは加齢により大脳の機能が低下した結果です。正しい姿勢を維持しているお年寄りは、運動や趣味などを継続することで常に脳へ刺激が入力され脳が活性化、機能が維持されているからです。

今まで述べてきた脳の機能低下とは梗塞や出血での脳血管障害などによる脳細胞の壊死の事ではありません。勿論、脳血管障害を起こした場合、脳の機能が急激に低下喪失する為、特に痙性麻痺の場合、姿勢が悪くなるのに加え、手足の屈筋まで抑制が低下し膝・肘・手首・足首が屈曲してしまいます。しかし通常の姿勢が悪い場合は脳への正しい刺激と、酸素の供給低下が大きな原因です。

酸素低下の原因として、鼻で呼吸をしていない、つまり口呼吸です。何かの原因で口呼吸になり、脳への酸素供給が低下し脳の機能が低下したことにより屈筋の抑制が低下し膝が曲がり、背中が丸くなり、顎が前に出ます。顎が前に出ると顎の下にある舌骨上筋群と言う口を開ける筋肉が引っ張られ口が開いてしまい口呼吸を促進する悪循環を起こします。

また、前傾姿勢により胸郭、横隔膜の動きが制限され呼吸運動も小さくなり浅くて速い呼吸になります。この結果、各組織への酸素供給量が低下し、痛み、自律神経の失調、その他の身体の不具合を引き起こします。

悪い姿勢は、単に体形的な問題だけでは無く、神経系の状態のバロメーターと言えるのです。
 
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