筋力と疲労解消
筋肉が少なくなると、疲れやすくなる
久しぶりに運動した翌日や翌々日に筋肉が痛くなり、「年をとったなあ」とガッカリした経験はございませんか?
骨格筋
体を自由に動かすことができるのは、「骨格筋」という筋肉が骨や関節といっしょに働いているからです。人間には400以上の骨格筋があり、歩くだけでも100以上の筋肉が使われています。
筋肉の老化のシグナル
日ごろの運動不足が原因で、背中が丸まる「年寄り」じみた体型になっているのなら、あなたの筋肉老化は要注意です。病気でもないのに疲れやすい、慢性的に肩がこる、腰痛などの症状も、筋肉の老化のシグナルといえるでしょう。
運動をよくする人としない人
運動をよくする人としない人では、体力に大きな開きが生まれます。
筋肉の老化を防ぐ
無理のない運動を日常的に
筋肉の老化を防ぐには、日常的な無理のない運動で筋肉を刺激することが必要です。
見えない筋肉老化
また、日ごろから運動に心がけていても、「見えない筋肉老化」が進んでいる人が多いことがあるので、注意が必要です。
筋肉がもたらすエネルギー代謝
体重の半分近くを占める筋肉には、体を動かすこと以外に、栄養分をグリコーゲンとして蓄える、体内の熱を産出して体温を維持する「エネルギー代謝」という重要な働きがあります。
加齢にともなう冷え性
年をとると、よく体が冷えるようになります。加齢にともなう冷え性は、筋肉が少なくなってエネルギー代謝が悪くなるのが原因です。老化にともなって見えないところで、気がつかない微小な循環障害を引き起こしているのです。
「赤い筋肉」を鍛える
肩こりの多くは、筋肉がやせて硬くなり、血行が悪くなるのが原因です。
運動で筋肉のコリをやわらげる
筋肉の疲労防止には、運動がいちばんです。
僧帽筋や肩周辺の筋肉
たとえば、肩甲骨を覆っている僧帽筋という大きな筋肉や、肩周辺の筋肉をよく動かして太くなるように心がけるとコリがやわらぎます。よく筋肉を動かして続けていると、多くの場合、2週間もたたないうちに、症状そのものが気にならなくなります。当然、しつこい痛みもなくなります。
過激な運動は不要
運動が疲労や老化の防止に良いからといって、"筋肉質"になろうとする必要はまったくありません。
過激な運動は筋肉痛やねんざなどの障害をもたらし、かえって症状を悪化させてしまうことになります。
ではどのようなところに注意して運動したらよいのでしょうか。答えは、「赤い筋肉」とよばれる部分を鍛えることです。
短距離選手は白筋が多い
骨格筋には、瞬発力などのパワーのもとになっている白い筋肉と、収縮力がゆっくりしているので大きな力を出せない赤い筋肉があります。短距離選手や筋肉質の人には白筋が多く、マラソンや水泳選手は赤筋が70%を占めています。
疲れにくい体質に
赤筋には血管が多く、酸素や栄養分がたくさん運ばれます。このため、長く運動してもあまり疲労しません。この赤筋を鍛えることで、エネルギー代謝が促進され、疲れにくい体をつくることができます。